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2020.07.13 | トピックス

MTMとビスポークを融合した実験的試作ジャケットへ込めた想い

MTMとビスポークを融合した実験的試作ジャケットへ込めた想いのアイキャッチ画像

先日ご紹介したMTMとビスポークを融合した実験的試作ジャケットはコチラ

本日はそのジャケットを作るにいたった想いや経緯を少し書かせて頂きます。

こちらのジャケット、型紙は大阪店の岩元が製図し、工程の7割をミユキソーイングで縫製、
残りの3割を岩元が手縫いで仕上げたビスポークとMTMを融合させたジャケットということは
先日ご紹介させて頂きました。

具体的に岩元による手縫い箇所は肩入れ、上衿全製作、袖付け、穴かがり、まとめ作業。

まだまだ改善点があります。
商品化まではまだしばらくかかりそうですが、良い服が出来そうです。

オーダースーツに込められた想い

何故こういった服を作ろうかと思ったかは色々な想いがあります。

まずは良い服をお客様に体感して頂きたい。
この想いはずっと持ち続けている想いです。
スーツは硬く着づらいものという世間の認識を大きく変えるものを
ご提供し、体感して頂きたいのです。

次にビスポークであればお金と時間をかければ良い服は手に入るかもしれません。
しかし、ビスポークまでは高額ではなく納期も短く適正な価格で素晴らしい
クオリティの服が出来ないものか?と思いいたりました。

もうひとつは生産者、技術者の技術を守り継承すること。
国内のアパレル産業は素晴らしい技術を持ちながらも廃業するテーラーや
工場・工房も多く、且つ労働賃金は安く若い労働力が確保しにくい現状に
あります。
素晴らしい腕を持った職人が減少し、若手が入ってこない。
その素晴らしい技術を何とか若手に継承していく為にも仕事を分配する
かたちで微力ながらも少しでも手助けが出来ないかと考えた次第です。

そこで今回の試作品を作るに至りました。
この服を通じてお客様には素晴らしい服を体感して頂き、
尚且つ業界の活性化の一助となれば幸いです。

オーダースーツのジャケットを写真でご紹介

このジャケットのディテールや型紙に込めた想いはまた別に書かせて頂きます。

コロナウイルスの影響が出始め、国内外問わず歴史あるアパレルブランドやメーカーが
次々と廃業するというニュースや情報を聞く度に、先に書いた想いはますます強くなる
一方です。
私どもも決して他人事とは思えません。
スーツが必要とされる時代は終わったのか?
スーツは着物のようにごく一部の人しか着ないアイテムになっていくのか?
この超逆境の中で生き残っていくにはどうすればいいのか?
考えることは尽きません。

最後に

一日も早く平穏な日常が戻り、活気ある日本が大阪が戻ってくることを切に願います。
パルテンツァで誂えて頂いたお客様の日常に私達のご提供する洋服が溶け込み、
少しでも生活を明るく楽しめることの一助となれば幸いです。

本日もご覧頂きありがとうございました。

大阪店 岩元

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