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2021.03.10 | トピックス

七分仕立てジャケット サローネパルテンツァ大阪

七分仕立てジャケット サローネパルテンツァ大阪のアイキャッチ画像

この構図、一度やってみたかったんです。自分の作った服と一緒に写真を撮るというもの。シャツの色とネクタイもお揃いにしてみました。自分の服が世に出るというのは非常に嬉しいものです。私の間抜けな顔はスルーしてください。

 

2月の展開開始後、多数のご注文を頂戴したことに加え、この服を下見にお越しになられたお客様が私が予想して以上に多く、私が一番驚いているかもしれません。驚くと同時に情熱をもって作られたものは伝わる方には伝わるのだと嬉しく思います。

私たちは数字だけを追いかけているわけではありません。本当に良い服をお客様に体感してほしいという想いのもと日々取り組んでおります。ご提供するアイテムを心の底から良いと自信をもっておすすめできるか。そして伝わるか。アパレル業界を取り巻く環境はこの1年で著しく厳しいものとなりました。そんな中でも生き残っていくにはぶれない想いとモノつくりが大切になってくるのではないでしょうか。会社なのでもちろん数字も大事ですが…笑

 

話がそれましたが東京店と札幌店用のサンプルとして仕立て七分仕立てジャケットをご紹介させて頂きます。

東京店用 製作途中

完成。御幸の生地を使用するととてもクリーンな印象になりますね。

こちらは札幌店用。工場から届いた七分仕立てはまだこんな状態です。

めっちゃ飛びますが完成です。こちらは御幸のナポレナを使用しています。こちらもクリーンな印象になりました。

以前にもご紹介させて頂きましたが改めて細かなデティールをご紹介させて頂きます。

袖の切羽は基本的に本切羽にしますが、釦の数に関わらず一番上の穴は眠り穴にします。それと併せて裏は額縁ではなく畳む仕様にし、後々袖丈の直しがあった場合に対応出来るようにしています。

上衿裏。上衿はビスポークと同じ手法で一枚衿をかぶせています。また通常衿吊りが付いていますが、七分仕立ては服はきちんとハンガーにかけてほしいという想いから無しにしています。もちろんご要望があればお付けすることは可能ですのでご遠慮なくお申し付けくださいませ。

台場部分。左が七分仕立、右がビスポーク。台場に関しては作り方がまったく違うのでディテールが同じに見えるようにしました。ポケットの玉縁に表地を使用するのも私のこだわりです。

前肩の裏部分。この部分の裏地をじっくりご覧になったことはあるでしょうか?横方向に裏地が畳まれているものが大半ではないかと思います。私の場合は縦方向に裏地を畳むようにし、且つ畳む方向も山が袖側に向くようにしています。横方向に畳まないのは裏地も少しでも胸のボリュームに変えたいのと、横方向に畳むと結局は袖の縫い目の部分で縫い止められてしまうので、前肩の動きに合わせて裏地が動かないような気がしています。

肩の動きにあわせて1㎝くらいは裏地が開きます。せっかく表地の肩線には約2㎝のイセを入れて前肩に前肩にとなるよう仕立てているのに裏地が前肩に当たる要因になってはだめですからね。

もっと詳細に知りたい!という方はぜひ店頭にて現物をご覧くださいませ。そしてぜひお袖を通してみてください。7割工場の縫製でもこれだけ着心地がいいものが出来るんだと体感して頂けると自負しております。

最後に東京用のサンプルを出荷前に羽織ってみました。サイズが大きいのとネクタイが合ってないのはご容赦くださいませ。

ジャケット用の生地ではなくスーツ用の生地で作るとやはりクリーンな印象になりますね。トラウザーズの七分仕立ても計画を始動しなければと思う今日この頃です。

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