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August 02, 2021

made in Japan②

秋冬の新柄についてはもうしばらくお待ちください。さて前回の続きです。私が一番気に入っているギターは20歳頃に名古屋市内の中古楽器屋さんで出会ったもので(前回画像の左側の茶色いほうです)、かれこれ30年以上の付き合いになります。このギターは今から40年前の1981年につくられたもので、ARIAブランドの販売会社である荒井貿易様の25周年記念を祝ってリリースされたものです。ヘッドにはしっかり「25th Anniversary」と記されています。この1981年というのは弊社で言えばシャリックの単独デビューの年になります。また最高級品「ナポレナ」もこの年に生まれていて≪当たり年≫と言えるかも知れません。とにかく製品ジャンルは異なりますが、荒井貿易様も当時の工場は長野県にありましたが、本社は同じ名古屋で、相当な熱意をもって商品開発や販売を行っていたのです。この熱意のおかげで現在まで続くブランドの基盤ができたと言えるでしょう。画像はこのギターの裏側になりますが注目していただきたいのは①ネックとボディの接合部分:普通なら段差ができてハイポジションを引く際に多少のストレスを感じる部分なのですが、寄木細工の要領で非常に細かい仕事をしていて、いわゆるスルーネックと同等のスムーズな造りになっています。触ると心地良いです。②木製キャビティ・カバー:エレキギターなので配線などを触れるように裏側に開けられた開口部のフタのことですが、通常はプラスティックで簡単に処理する部分をわざわざボディと同素材でこしらえています。簡単に見えますがかなり手間がかかる作業を要します。このディテールは眺めていても飽きません。この他にも注目すべき部分はたくさんありますが、とにかく先人たちは良い製品づくりのためには苦労を厭わなかったのだと思います。もちろんこの姿勢は弊社にも共通します。様々な苦労と工夫が込められた服地づくり、服づくりをずっと続けてきました。関係なさそうなギターの話をさせていただきましたが、作り手の想い、すなわちクラフツマンシップが詰まったオーダースーツを扱う私としては是非お伝えしておきたかったことです。・・・次回は秋冬新柄をご紹介できると思いますのでよろしくお願いします。