MIYUKI Journal

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Vol.8 MIYUKI CRAFTS SUITS - 日本橋店について –

MIYUKI CRAFTS SUITS 日本橋店の佐藤店長と、MCS ディレクター富山さんが、対談をおこないました。

富山:今日は、日本橋店の店長である佐藤さんに色々お話を伺います。お店の紹介含め、色々とお話を聞いていきたいと思います。今日はよろしくお願いします。

佐藤:よろしくお願いします。

富山:早速ですが、この日本橋店は元々もう少し小伝馬町の駅寄りの方にあったのですが、ちょうど1年半くらい前にこの場所に移転をしました。店内も前と変わった印象にし、ショップの雰囲気も変えました。ちょうどその頃に佐藤さんが来られたんじゃなかったですか?

佐藤:そうですね、その頃ですね。

富山:前の店舗はいかにもオーダーというようなちょっと重い感じの店舗だったのですが、ショップコンセプトを変更しました。
あまりガッチリとしたオーダースーツショップという雰囲気ではなく、良い意味で敷居を低くして、色々な客層の方へ向けて「オーダースーツ」というものに触れて欲しいという思いもあり、お店の内装は少し軽めの色使いにしました。その辺も踏まえて日本橋店の特徴とかはありますか?

佐藤:そうですね、明るい店舗でお店の雰囲気が変わったのもあり、セレクトショップと間違えて入ってこられるお客様やファミリー層のお客様も増えています。間口は広がっていると思います。

富山:そうなんですよ。御自身で店舗に立たれてみて雰囲気などはどうですか?

佐藤:移転前の店舗に勤務するものと思っていたので、こちらの明るい雰囲気の店舗だと知り嬉しく思いました。

富山:佐藤店長の経歴を改めて教えていただけますか?

佐藤:4月から店長をさせていただいている、佐藤と申します。15年ほどアパレル会社で勤務しておりまして、その後、外資系ブランドを2つ経験させていただき、こちらの御幸毛織に就職させていただきました。
御幸毛織でお仕事をして1年半ぐらいですね。

富山:スーツを取り扱ったことはなかったのですか?

佐藤:レディースの既製はありましたが、オーダーで作るという頭がその時はまだなかったですね。

富山:メンズは初めてですよね?

佐藤:外資系ブランドではメンズもありましたが、洋服は初めてですね。

富山:そうですか。ある意味新しい業界だと思うのですが、メンズでしかもニッチな業界でオーダースーツを扱うというのは実際に体験されてみていかがですか?

佐藤:確かにそうですね。ただMCS の客層に当てはまる方々は、外資系ブランドの時に接する機会がありましたので、そんなに構えずに対応ができています。いいお客様が多いので、楽しくやらせていただいてます。オーダースーツは本当に日々勉強ですね。自分自身オーダースーツを作ってみて、なんか特別感があるものを提供しているんだなと思いながら楽しく働いてます。

富山:良かったです。この店舗には色々なお客様がいらっしゃると思いますが、どんな方がいらっしゃいますか?特徴などはありますか?

佐藤:そうですね。社会的地位が高い昔からお付き合いのあるお客様ですとか、こういった方はすごく気さくで、お話もすごく面白いので勉強になります。あと、ふるさと納税の方もいらっしゃいます。また、最近はこの雰囲気の店舗にしたことによって、30代や40代のお若い層のお客様も来てくださるようになりました。なので客層はこれからどんどん広がっていくのではないか、と期待してます。

富山:30代、40代が増えている?

佐藤:「同い年ですね」みたいな話をする方もいらっしゃるので、増えていますね。

富山:そういう方々も含めてリピートのお客様がここ大体8割くらい占めていると思うのですが、MCS のどんなところを気に入っていただけていると思いますか?

佐藤:リピーターのお客様は…もちろん全員ではないですけれど、やっぱり人と人の付き合いを楽しんでくださっているお客様もいらっしゃっるのではないかなと思いますね。
「おもてなし会」のお礼状を書きますと、わざわざご連絡をくださるお客様もいらっしゃいます。

富山:「おもてなし会」というのはどういったものなんでしょうか?

佐藤:日頃のご愛顧といいますか、「新作の生地をいち早くご覧いただく会」となっております。リピーターのお得意様にちょっと楽しい空間を提供できればいいなというのが始まりです。少しでも楽しい時間を過ごしていただけたらいいなと思います。

富山:「ご招待会」のようなイメージですね。

佐藤:そうですね、ご招待会です。新商品の生地がなくなる前にご覧いただいて先行販売をさせていただき、選んで頂けるという所がメリットかなと思います。

富山:確かに、人気の生地はすぐ売り切れてしまいますよね。

佐藤:はい、なのでいち早くご覧いただいてお先にお選びいただける会にしています。また、ささやかではありますが、いつもお世話になっているお得意様へちょっとでもお喜びいただけるようにお手土産をご用意させていただいています。おいしいお菓子を探しにいっています。

富山:ちょっと高級なお菓子が?

佐藤:はい(笑)お渡ししてます。おもてなし会は年に2回実施しています。

富山:では、今期の23年秋冬の佐藤店長の一押しの生地をぜひ教えていただきたいです。

佐藤:一押しはナポレナです。ブルーはもう完売してしまっているぐらい最近よく出ています。
トレンドの茶色、こちらもあと少しで完売になりますね。なので本当にブルーとブラウンの今期のテキスタイルテーマ「ブルー・エ・マローネ」がよく出ていて、当たった感じですね。
スリーピースで作られる方も多くいらっしゃいました。

富山:ほ~、スリーピース?

佐藤:ナポレナの在庫が少なくなってしまった事をお話をさせていただいて、今のうちに作ってみようかなってお考えいただくお客様が多かったので、あっという間にブルーがなくなってしまったという感じですね。

富山:量が少ないから貴重だってことですね。

佐藤:そうですね。希少価値…手前味噌ですが、という感じで。

富山:確かにあえてそうしている部分もありますのでね。

佐藤:富山さんはどの辺の生地がオススメですか?

富山:そんなに聞きたい?

佐藤:そうですね、はい。だいぶ気になります。

富山:僕は3つあるんですよ。いわゆる一般的なトレンドと言われるものといってもスーツなので、あんまり尖らせすぎてもお客様に合わないですから、ベーシックでいかにその中にトレンドの要素を散りばめるか、といった所が大事かと思います。その辺りがうまくミックスされたものが3つあるので、そちらをご紹介していきます。


1つ目がこのグレナカートチェックという、いわゆる英国調のものですね。今期と言いますか、1~2年くらい前から、メンズを中心にブリティッシュなテイストというものが多く出ていて、今期もトレンドとして継続しています。
こういった洗練されたもの、正統派なものがまず一つ目です。

佐藤:確かに分かりやすい感じですね。

富山:2つ目は、ベージュのナポレナのファイブハーネスサテンウィーブという5枚朱子(たて糸、よこ糸5本ずつで一組織を作るもの)のサテン織りの生地です。サテン織りなので裏に光沢があって綺麗なんです。トレンドカラーでもあり、今期の冬もエレガントカラーと言われるこのベージュなどは、非常に人気傾向がありますね。スーツで上下着るというのは結構勇気がいるものかと思いますけど。

佐藤:そうですか?お洒落スーツという印象です。

富山:まあそうですね。ただ、パーティーのシーンや非日常的な装いの時などにはスーツとしても使えますので、ある意味使い勝手はいいですね。

佐藤:すごくラグジュアリー感があって見栄えのメリハリがありますね。

富山:最後3つ目が、今期も新しく出たデニムのもので、ブロークンサテンデニムです。こちらも売れてます。従来ずっとミユキがやっていたウールデニムの今期の新作バージョンです。従来のウールデニムはいかにもカジュアルっぽいものだったのですが、組織を変えて少し光沢もある、キレイめなデニムのように見えるウール地のテキスタイルで、こちらはカジュアル寄りの方にも打って付けかなと思います。この小伝馬町界隈にもスーツじゃないちょっとセットアップの軽めな僕のようなスタイルで、カットソーを中に着るようなスタイルの方も結構いらっしゃるので、そういった方達に向けてはすごくいいのかなとは思います。

佐藤:感度の高い方とかは本当にいいですよね。

富山:しっかりしたドレスのようなもの、スーツで普段でも着れるんだけれども、ちょっとパーティーのシーンでも着れるようなもの、ちょっとカジュアルっぽいもの。というこの3兄弟。勝手に兄弟にしちゃった。(笑)僕はこの3つを推していきたいなと思います。

佐藤:3兄弟いいですね。

富山:佐藤さんはまだ2年目ですので、慣れるのに精一杯な所もあるかと思いますが、その中でも色々やりたい事などあると思います。今後チャレンジしたい事など教えていただけますか?

佐藤:直近は、そうですね。まずは「おもてなし会」をお客様に楽しんでいただけるように、頑張っていきたいなと思っています。
将来的にはもっとお客様に触れ合う機会を多く作りたいので、もう少し直営店が増えたらいいなと思っております。あとは取り扱う商品も既製品など増やしていければと思います。

富山:商品もそうですね。もう少し幅があった方がいろいろご提案しやすいですよね。

佐藤:お店もサロンのような大きさになれるといいなと思っています。

富山:分かりました。それは努力します!


日本橋店としてこれからは「おもてなし会」以外にも、色々な企画や新しい商品を取り入れてより多くの方に向けた楽しいご提案ができるよう、計画していきたいと思います。いつでもご来店いただくのは大変嬉しいのですが、秋からどうしてもご予約も集中して参ります。
そういった時に満足な接客ができないとお客様にもご迷惑をかけてしまいますので、HP の予約サイトからご来店の予約をしていただければ幸いです。
是非よろしくお願いいたします。お待ちしております!

佐藤:はい、お待ちしております!ありがとうございました。

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